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 農林水産業は農家1戸当たりの農地面積を、5年で約10倍に拡大する方針を打ち出した。多額の補助金を使った小規模農家への支援は限界が来るのは明らかだ。大規模化による生産性向上は不可欠だが、足元の政策はまだ踏み込み不足だ。
 農地の売買や賃貸借などで、眠っている農地を流動化する仕組み作りは必要だ。
 壁となっているのが地域の農家で構成する農家委員会だ。現行の農地法では農地の売買や賃貸にあたっては農業委の審査を義務付けている。新規参入が増えれば農業委の影響力低下につながる可能性がある。
 採算性が低い農家が減らない背景には、農家を優遇する税制もある。親から子に農地を贈与・相続した場合、営農の継続を条件に、税金の支払いが実質免除となることが多い。優遇税制の抜本見直しを求める声もあるが、農水省は改正に踏み切れていない。



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 自らを保護主義の台頭から守り、世界経済の縮小を防ぐ道は、まず貿易自由化を主導することだ。
 また、長期の財政健全化と成長促進策を進める必要がある。日本国債が暴落すれば世界への影響は甚大。それを防ぐのは最低限のエチケットである。
 野田佳彦首相は増税に正面から取り組む。だが、公務員人件費の削減は具体策を欠き、年金給付の削減は言わない。TPP交渉参加や成長産業促進策への意欲ももう一つ弱い。関心がいかにも内向きだ。
 世界経済が伸びてこそ食べていける国だ。世界的恐慌を防ぐため、今できることを精いっぱい進めたい。



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プレミアム バンダイ

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 課税平準化の観点で見れば復興費用の負担を先に延ばすことが合理的だとしても、その他の財政支出の負担を先送りすることは正しくない可能性が高い。将来も継続する財政支出の負担の先送りは課税平準化理論に反し、経済活動を著しく阻害する。わが国の財政の将来の大きな課題は増大する社会保障費であり、社会保障と税の一体改革の中で財政問題が検討されている。
 社会保障給付は、公費負担は世代間所得移転を取り入れることで社会保障を支えるものだと解釈すれば、課税平準化理論が援用できる。将来、社会保障費の支出増が予想されることを考えると、現在の社会保障費の公費負担を先送りするどころではなく、将来の費用増に備え、むしろ今から税率を上げるぐらいの方が望ましい方向に近づくだろう。
 課税平準化理論に沿えば、負担を後に回していい復興財源と後に回すことが望ましくない社会保障財源をどう整理していくのか、国会と政府は難しいかじ取りを迫られている。



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LIONオンラインショップ

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 大増税の時代がやってきそうだ。東日本大震災の復興事業費のうち10兆円前後を増税によって捻出する方針で、所得税、法人税、個人住民税の増税を視野に入れている。
 社会保障と税の一体改革では、2010年代半ばまでに消費税率を10%まで引き上げることになっている。
 社会保障では地方自治体も独自にサービスを提供している。こうした財源を確保するため、総務省や全国知事会は地方消費税の引き上げを求めている。消費税を増税できたとしてどう配分するのか。国と地方の水面下のさて当ては激しさを増している。
 地方の単独事業と言っても、国が義務付けている事業は少なくない。ただ、病院や幼稚園のように、必ずしも自治体の直営にする必要がないものもある。民営化や指定管理者制度の導入で、コストは削減できる。何しろ社会保障関係経費の2割は人件費が占めている。
 小中学生の医療費を無料にしたり敬老祝い金を支給したりするのは、総務省ですら「やりすぎ」と見ている。もちろん、財源に余裕があるなら問題ない。だが、地方交付税などで国に財源保障を求め、国が増税して手当てするとしたらどうか。消費税の増税幅を圧縮できるのであれば、住民が「なくてもいい」と考える事業は少なくないはずだ。
 横並び意識の強い自治体は、近隣の市区町村にサービス水準が見劣りすることを嫌う。だから、新規のサービスを実施しようとした市に県が「やめるよう」圧力をかけるといった本末転倒なことが起きる。
 大阪府の橋下徹知事が主張するように、地方に地方消費税の決定権を与えたらどうか。大半の自治体の首長や議会は望まないだろうが、受益と負担の関係ははっきりする。



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 マクロ政策は金融・財政ともに手詰まり感も強い。今こそ日米が手を携えてTPPによる貿易障壁の低減や、制度改革の加速を目指す政策対話の強化など、成長促進のミクロ政策で協調すべき時ではないか。



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