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 どうやら、国民が政治家を信用していない以上に、政治家は国民を信じていないらしい。増税をめぐる政治家の振る舞いを見ていると、そう思えて仕方ない。
 財源がいるのは、高齢社会の福祉の費用だけではない。東日本大震災の復興も膨大な金がかかる。なのに多くの政治家が増税を先延ばしし、国債の増発に頼り切っている。
 いま、増税したら、経済が失速するからダメだと言う。では、いつならいいのか。結局は「増税を国民が理解するわけがない。選挙に負ける」というのが本音ではないのか。
 かつて政界には、こんな言葉を残した人がいた。
 「ぼくは日本人を信じます。また、そう信じる気持ちが唯一の支えです。それがなくちゃ、政治家としても生きていかれませんよ」
 首相として一般消費税導入を訴え、1980年の衆参同日選のさなかに急死した大平正芳氏だ。
 著作集などには、こんな文章も残している。「政治が人間の本能に迎合してご機嫌を取るばかりでは、国家と社会を滅亡と破壊に導く。破局を避けるため人に真実を訴え、困難を説き、それ相当の犠牲を求めなければならない」
 だが、当時から国民を信じない政治家の方が多かった。79年の総選挙では、公約の一般消費税に自民党内から異論が出て、大平首相は投票の10日前に引っ込めた。そして、過半数割れの敗北を喫した。
 あのとき、大平氏が国民を信じ抜いていたなら、日本の政治は今より信頼されていたかもしれない。逆に、ぶれたことで、増税イコール選挙敗北のトラウマを作ったと思う。
 その後、政治家は行政改革を唱えたが、いまや国と地方の長期債務残高は900兆円に迫る。国内総生産の倍近い負の遺産は、国民から信頼されない政治家が、国民を信じられずに増税を言い出せなかったツケの塊だ。
 今後、政治不振を募らせた市場が、いつ国債を売り浴びせ始めるか分からない。そうなれば金利は急騰し、復興も福祉も吹き飛ぶ。
 野田佳彦氏は、あえて負担増を言って首相になった。かくなる上は、最後まで国民を信じて、突き進むしか救いの道はないと申し上げる。
 大平氏は急死前の同日選の第一声で約束した。「かわいい子どもには確かな未来を、お年寄りには第二の生きがいのある人生を」。この信用手形はまだ宙に浮いたままだ。



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