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日本の安全保障環境は一段と悪化している。防衛費の漸減に歯止めをかけ、反転させる時だ。
周辺国が軍備増強を進める中、日本だけが防衛費を減らし続ける状況は、異常かつ危険だ。
防衛費削減は様々な弊害を生んでいる。防衛費は構造上、義務的経費が多く、約14%の裁量的経費にもしわ寄せが出やすいためだ。
装備の新規取得は軒並み遅れている。例えば、新型哨戒機P1は少ない機数しか買えず、割高になる。老朽化した整備を改修し、延命させるが、故障が増えて修理費がかさむ。そんな悪循環に陥っている。
戦闘機の部品の在庫を確保する余裕がないため、故障機の修理が遅れる。故障機同士で部品を融通し合う「共食い」も起きる。その結果、装備の稼働率が低下し、部隊運用にも影響が出ている。
売上高の減少で、多くの防衛関連企業が撤退していることも深刻だ。いったん専門技術者がいなくなると、回復は容易でなく、装備の生産・技術基盤が揺らぐ。
国全体の厳しい財政事情を踏まえれば、自衛隊の人事制度や装備調達などの構造改革を進め、合理化を徹底せるのは当然だが、防衛費削減はもう限界にきている。
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周辺国が軍備増強を進める中、日本だけが防衛費を減らし続ける状況は、異常かつ危険だ。
防衛費削減は様々な弊害を生んでいる。防衛費は構造上、義務的経費が多く、約14%の裁量的経費にもしわ寄せが出やすいためだ。
装備の新規取得は軒並み遅れている。例えば、新型哨戒機P1は少ない機数しか買えず、割高になる。老朽化した整備を改修し、延命させるが、故障が増えて修理費がかさむ。そんな悪循環に陥っている。
戦闘機の部品の在庫を確保する余裕がないため、故障機の修理が遅れる。故障機同士で部品を融通し合う「共食い」も起きる。その結果、装備の稼働率が低下し、部隊運用にも影響が出ている。
売上高の減少で、多くの防衛関連企業が撤退していることも深刻だ。いったん専門技術者がいなくなると、回復は容易でなく、装備の生産・技術基盤が揺らぐ。
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